2007-09-01から1ヶ月間の記事一覧

固有性とは別の何かを求めて――『GANTZ』20巻を読んで

『GANTZ』20巻を読んだ。ちょっと前に、21巻を読んだので、順番が逆になってしまったが。 20巻と21巻の間には、連載の休止期間があるわけだが、この休止期間から振り返って考えてみると、この20巻は、奥浩哉の焦りというか倦怠というか、とにかく話を先に進…

『ぼくらの』と倫理的問題(その3)――生きるとは生き残るということなのか?

コダマの戦闘とワクの戦闘とを比較したとき、コダマの戦闘において考慮に入れられているものとは何だろうか? それは、その戦闘によって多くの犠牲者が生じるということ、闘っているもの同士の死者以外に、その戦闘に巻き込まれて死ぬ人間が多数出てくるとい…

『ぼくらの』と倫理的問題(その2)――生きるとは生きがいを感じるということなのか?

『ぼくらの』という作品の最も衝撃的なところ、『ぼくらの』という作品が先行する様々な作品から影響を受けて作られているとしても、それまでの作品とは一線を画すようなところとは、いったい、どこだろうか? それは、言うまでもないことかも知れないが、巨…