2006-10-01から1ヶ月間の記事一覧

アニメーションの死――特殊言語としてのアニメについて

現在放送中のアニメ『ギャラクシーエンジェる〜ん』を見て思ったことを少し書いてみたい。 アニメ『ギャラクシーエンジェル』シリーズの特徴的なところは、世界観とキャラクターとの間にある大きなズレにあると言えるだろう。もっと言えば、『ギャラクシーエ…

メディアミックス時代におけるアニメ視聴――二次創作の目指すもの

今日、メディアミックスという言葉を抜きにしては、日本で新しく作られる商業アニメ(芸術アニメに対する)について語ることはほとんど不可能であるだろう。メディアミックスという言葉を仮に知らなかったとしても、われわれは、TVで放送されているアニメに…

寄る辺なき透明な存在の叫び――『機動戦士ガンダムSEED』の開いた地平

『コードギアス 反逆のルルーシュ』を第二話まで見た。この作品の第一話を見たときにまず思ったのは、このアニメが『機動戦士ガンダムSEED』に非常によく似ている、というものだった。この既視感は、プロデューサーの竹田菁滋の力によるところが大きいのでは…

人間の影の存在としての吸血鬼――アニメ『BLACK BLOOD BROTHERS』について

アニメ『BLACK BLOOD BROTHERS(BBB)』を見ていて思ったことを少し。 吸血鬼を扱ったアニメやマンガは無数にあると思うが、そもそも、なぜこれほどまでに、吸血鬼という存在が物語の題材になるのだろうか? 吸血鬼とは何かと言えば、それは、簡単にまとめる…

可能世界の可能性――タイムリープと時間の不可逆性について

ツガノガクのマンガ版『時をかける少女』を読んだので、この作品のモチーフから連想したことをいくつか書いてみたい。 僕は、原作の小説を読んだことがないので、このマンガがどれくらい原作に忠実なのかよく分からなかった。しかしながら、この作品のモチー…