2006-02-01から1ヶ月間の記事一覧

『耳をすませば』について(4)

前回は、物語を読むことから書くことへの移行に焦点を合わせる形で、『耳をすませば』のストーリーを追っていった。物語を読むことから書くことへの移行をどのように評価することができるのかという点が、この『耳をすませば』という作品をどういった方向か…

『耳をすませば』について(3)

前回は、物語という観点から、『耳をすませば』という作品を問題にした。『耳をすませば』という作品は、物語というものが三つのレベルで問題になっている作品である。ひとつ目は、物語を書いたり読んだりする対象のレベル。二つ目は、物語を生きる実存のレ…

『耳をすませば』について(2)

前回は、非常に大まかな形で、『耳をすませば』という作品をどういった方向から問題にするのかということを提示しておいた。今回から、具体的に、論を展開していきたいが、まずは、物語という観点から出発したい。 僕は、物語というものを考えるときに、いつ…

『耳をすませば』について(1)

予告通り、今日から『耳をすませば』について問題にしていきたい。まずは、なぜ今『耳をすませば』を語るのか、ということから語っていきたい。 アニメ『耳をすませば』が公開された年は1995年である。この年に公開・放送された作品で他に注目に値するものと…

今後の方針

非常に唐突であるが、昨年の7月くらいから行なってきた連載形式のエントリーは前回までで、ひとまず終わりにしたい。そして、次回からは、新しい形式で連載を続けたいと思う。 今までの連載形式の問題点は、取り立てて、何も、中心になるような作品なりテー…