今後の方針



 非常に唐突であるが、昨年の7月くらいから行なってきた連載形式のエントリーは前回までで、ひとまず終わりにしたい。そして、次回からは、新しい形式で連載を続けたいと思う。


 今までの連載形式の問題点は、取り立てて、何も、中心になるような作品なりテーマなりを置かなかったことにある。そのことによって、話があちらに行ったりこちらに行ったりしてしまった、ということが問題なのではない。そういうことは特に悪いことではないと僕は思っている。問題は、そのように飛び散った話から元に戻ろうとしても戻ってくる場所がない、ということである。


 従って、次からは、一応、ひとつ、ホームグラウンドのようなものを作っておこうと思う。それは、つまるところ、ひとつの作品であるが、次回から集中的に語ろうと思う作品とは、アニメ『耳をすませば』である。なぜ、この作品なのか、ということについては、次回以降、詳しく説明するが、何にせよ、次からは、作品論という形で、アニメを始めとするサブカルチャーについて語っていきたい。


 ブログというメディアは、多かれ少なかれ、現在性が必要となるメディアである。それは、現在あるものを現在の時点において語るということであるが、とりわけ問題となるのは、後者のほうだろう。つまり、語る対象が古いものであっても、その語り口が現在的なものならば、それは現在的だと言えるのである。


 しかし、現在的な語り口を確立するのは極めて困難なことだろうから、今回は、現在性を、現在の作品を語ることによって確保していきたいと思っている。つまり、ここ数年に発表されたサブカルチャー作品を合間合間に語っていきたいと思っているわけである。