W3(ワンダースリー)(1965-66年)

原案・総監督:手塚治虫、チーフディレクター:杉山卓、制作:虫プロダクション、全52話 虫プロのテレビアニメ・シリーズとしては、『鉄腕アトム』(1963-66)に続く二作目。『W3』の放送が開始されたのと同じ年には、『ジャングル大帝』(1965-66)もまた始…

.hack//SIGN(2002年)

監督:真下耕一、制作:ビィートレイン、全28話(本編25話+総集編1話+番外編2話) タイトルは「ドットハック・サイン」と読む。「Project .hack(プロジェクト・ドットハック)」という、ゲームを中心にしたメディアミックス的な作品群のうちのひとつ。ア…

日常の風景のうちに見出される最小限のギャップ――『はたらく魔王さま!』の感想

『はたらく魔王さま!』のアニメを見ていて、いくつか気になる点があったので、そのことについてちょっと考えてみたい。 このアニメは、魔王と勇者との闘いという類型的なファンタジーの形式を通して、現代日本社会の日常生活(戯画化された貧乏生活)を描い…

セカンドアフター公式ust 第4回 :『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』 を中心に2012年を振り返る

日時:2012年12月22日(土)21:30〜 参加者:てらまっと(@teramat)さん、ピアノナイク(@PIANONAIQ)さん、他 司会:志津A(@ashizu) 会場:セカンドアフター公式ust 先日の文フリで増刊号『セカンドアフターEX2012』を買っていただいたみなさん、ありが…

セカンドアフター公式ust 第3回 :震災以後の状況における移動の観念

日時:2012年8月11日(土)20:00〜 参加者:てらまっと(@teramat)さん、兎男(@Usagi_Otoko)さん 司会:志津A(@ashizu) 会場:セカンドアフター公式ust コミケ前日ということで、『セカンドアフター vol.2』の内容紹介を兼ねたust放送を行ないたいと思…

セカンドアフター公式ust 第2回:『這いよれ!ニャル子さん』について

日時:2012年7月15日(日)20:00〜 参加者:てらまっと(@teramat)さん、タッカー(@irie_haruki)さん 司会:志津A(@ashizu) 会場:セカンドアフター公式ust 同人誌『セカンドアフター vol.2』を買っていただいたみなさまへの感謝とさらなる販促を兼ね…

セカンドアフター公式ust 第1回:『映画けいおん!』と『たまゆら』について

日時:2011年12月23日(金・祝)22:00〜 参加者:てらまっと(@teramat)さん、タッカー(@irie_haruki)さん 司会:志津A(@ashizu) 会場:セカンドアフター公式ust 同人誌『セカンドアフター vol.1』を買ってくださったみなさまへの感謝とさらなる販促を…

同人誌『セカンドアフター vol.1』

11月3日に開催される第十三回文学フリマにて、同人誌『セカンドアフター』を頒布します。 目次は以下の通りです。詳細な内容紹介に関しては以下の公式ブログを参照してください。 公式ブログ:http://d.hatena.ne.jp/second_after/20111029/1319879554 セカ…

『魔法少女まどか☆マギカ』論を寄稿した件について

アニメルカ×エロ年代の想像力 SPECIAL『反=アニメ批評2011summer』 http://animerca.blog117.fc2.com/blog-entry-28.html http://d.hatena.ne.jp/ill_critique/20110807/1312724840 コミックマーケット80 会場:東京国際展示場(東京ビッグサイト) 日時:2…

ヤマカンにおける虚構の身体性の問題――『かんなぎ』から『フラクタル』へ

庵野秀明は、2006年、『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』の制作発表にあたり、極めて挑発的な所信表明を行なった。「この12年間エヴァより新しいアニメはありませんでした」*1。この表明が意味していることとは、『エヴァ』を更新するアニメは『エヴァ』それ自体…

日常系の地平としての世界の果て――『けいおん!』と対話する『ソ・ラ・ノ・ヲ・ト』

『ソ・ラ・ノ・ヲ・ト』は2010年の1月から3月にかけて放送されたアニメ作品である。つまり、この作品は、2010年代の冒頭に出てきたのであり、「アニメノチカラ」と名づけられたアニメシリーズの最初の作品ということから考えても、何らかの形で新しいアニメ…

『アニメルカ vol.3』に寄稿した件について

vol.2に引き続いて、vol.3にも書かせてもらいました。今回書いた文章は、「キャラクターの不定形な核――『鉄腕アトム』から『新世紀エヴァンゲリオン』へ」というもので、タイトルに示されているように、手塚治虫論とエヴァンゲリオン論とが融合したような文…

『セキレイ』に見る関係性の問題

現在、『セキレイ』のアニメの二期が放送されている(『セキレイ〜Pure Engagement〜』)。『セキレイ』の一期が放送されていたとき(2008年夏)、僕は、この作品を見ながら、関係性というものについていろいろと考えていた。そして、今、二期を見ていても、…

アニメーションにおける風景の問題

この前、『ニルスのふしぎな旅』について文章を書き、そこで僕はこのアニメの自然の風景について指摘したわけだが、この自然の風景は、当時のアニメーションにおいては、アメリカ的な都市の風景、つまり、消費社会的な当時の日本の風景に対する一種の対抗軸…

『ニルスのふしぎな旅』についてのメモ

『ニルスのふしぎな旅』のアニメ(1980-1981年、スタジオぴえろ、チーフディレクター:鳥海永行、全52話)を最終回まで見た。 このアニメ作品では、動物の動き(とりわけガンたちの動き)が描出されている。動物の動きを描出すること、ある種の自然を描き出…

『アニメルカ』誌に寄稿した件について――2010年も半ばを過ぎて

『アニメルカ vol.2』に寄稿した。 『アニメルカ vol.2』目次(アニメルカ公式サイト) http://animerca.blog117.fc2.com/blog-entry-14.html 『アニメルカ vol.2』目次+夏コミ販売告知(反=アニメ批評) http://d.hatena.ne.jp/ill_critique/20100809/128…

「私はここにいる」――『涼宮ハルヒの消失』に見る肯定の思想

(ネタバレ大いにあり) 今月の6日から公開されている劇場アニメ『涼宮ハルヒの消失』。僕は初日に見に行ってきたのだが、感想をブログに書くのはしばらく控えようと思っていた。何というか、考えがまとまるための熟成期間がしばらく欲しいと思っていたので…

偽者として生きるということ――『魔法少女リリカルなのは』に見る現代的な不安

フロイトは「精神現象の二原則に関する定式」という論文の中で次のような奇妙な夢を報告している。 ある男が父が長いあいだ苦しんだ不治の病気を看病したが、父の死んだ翌月に何回も次のような夢を見たという。父がまた生きかえって、昔のように彼に話をして…

出来事のない世界――反RPGとしての『ゆめにっき』

言葉のない世界が生み出す言葉――ゲーム『ゆめにっき』について http://d.hatena.ne.jp/ashizu/20090524#1243184056 以前、フリーゲームの『ゆめにっき』について感想を書いたことがあったが、もう少し内容に踏み込んで書いてみたいと思ったので、ちょっと書…

このブログの一年間を振り返る(2009)

先日、ゼロ年代と2009年のアニメを振り返る記事を書いたので、それとは別に、2009年のこのブログを振り返る記事をちょっと書いてみたい。 というよりも、そもそも、このブログは5年近く続けているわけだが、もうそろそろ、ある種の限界に近づいているという…

2009年のベストアニメ作品――ゼロ年代の終わりにアニメの未来について考えてみる

アニメ(ブロガー・twitterアニメクラスタたち)の饗宴、あるいは2009年アニメベスト/ワーストのススメ(反=アニメ批評) http://d.hatena.ne.jp/ill_critique/20091220/1261317064 アニメブログ年末合同企画(EPISODE ZERO) http://d.hatena.ne.jp/episo…

杉崎鍵のハーレム幻想――『生徒会の一存』のOPアニメについて

アニメ『生徒会の一存』のオープニングを見ていてちょっと気になるところがあったので、それについて少しだけ書いておきたい。 『生徒会の一存』のOPの最後のほうに、この作品のヒロインたちの姿が次々に変化するシーンがある。ヒロインたちの名前を上げれば…

『乃木坂春香の秘密』におけるキャラの問題――お嬢様でもありドジっ娘でもある

僕は、このブログで、これまで主として物語という観点からアニメ作品を問題にしてきた。しかし、当然のことながら、物語という観点からだけで、アニメ作品について語るのは不十分であるし、物語という観点だけからアニメを見ていると、ある種の空疎さにぶつ…

11月の前半に見たアニメの感想

ちょうど一ヶ月くらい前からtwitterを始めたわけだが、twitterにはライフログ的な機能もあるので、その記録を見ながら、ここ一ヶ月くらいに見たアニメの感想を、取り留めもなくダラダラと書いてみたい。 押井守の劇場版『パトレイバー』の1と2を見てみた。1…

歌うことと闘うこと――『マクロスF』に見出される女性的な立場と男性的な立場

現在『マクロスF』の劇場版が公開されているわけだが、僕も今度この作品を見に行く予定なので、その予習を兼ねる形で、この作品についてちょっと書いてみたい。いったいこの作品でどのようなことが問題になっていたのかということを自分なりの視点で少しまと…

ちょっとした近況

来月の頭に知り合いのIさんと、「電撃文庫で振り返るゼロ年代」と題して、ゼロ年代のサブカルチャーについて話し合う機会を設けたので、現在その準備をしているところ。 「電撃文庫で振り返る」と言っても、僕はラノベそれ自体はほとんど読んでいないので、…

人間関係を斜めから見る猫の視点――アニメ『にゃんこい!』について(その2)

『にゃんこい!』のアニメを見ながら考えたことをちょっと書いてみたい。 ちょっと前に、僕は、この作品について、猫たちのネットワークは人間たちのネットワークの外部に位置するものではないかというようなことを書いたが、よくよく考えてみると、これほど…

Twitterを始めてみた

何となく新しい刺激がほしくて始めてみた。今はまだ試行錯誤の段階だけど、個人的にはそこそこ良い感じ。 何というか、mixiとかと比べると、他人との関係性が非常に緩そうなので、そういう緩い繋がりというのは、ひきこもり体質の僕としてはなかなか悪くない…

情熱を失いつつある

アニメを見る情熱をちょっと失ってきたところがあるので、情熱を回復させるためにも、録画したアニメの消化を極端に減らそうと現在画策中。 そういうわけで、今期の新作アニメチェックも極力控えようと思っている。 ちなみに今期のアニメでは、『君に届け』…

父のいない世界でゲームを続けるということ――アニメ『少年突破バシン』の感想

『バトルスピリッツ 少年突破バシン』を最後まで見てみた。 アニメ『少年突破バシン』の緩くて狭い世界 http://d.hatena.ne.jp/ashizu/20090609#1244550232 『バシン』については以前、上記のような記事を書いたが、この作品に対する基本的な考えはあまり変…